駿州男児のれきし散歩

駿州のある男、徒然なるままに歴史について記載するなり。観光情報・飲食情報・駐車場情報の由、併せて載せ候間、ご覧頂きたく存じ候。

【平安時代のタブー】生理の女性は不浄とされていた!?今では考えられない「しきたり」とは?

はじめに

今回は結構衝撃的なタイトルだったかもしれませんが、もし気分を悪くされた方は最後まで見てほしいと思います。

 

というのも、結論からいいますと、生理の女性は不浄と考えられていたのではなく、生理の女性を気遣った結果だったのです。

いまからその詳しい理由をお話していきます。

前回までの記事は↓から

 

kuboryo1713.hatenablog.jp

kuboryo1713.hatenablog.jp

kuboryo1713.hatenablog.jp

 

kuboryo1713.hatenablog.jp

 

kuboryo1713.hatenablog.jp

 

月経は不浄

月経がタブーとされたのは平安時代からだと言われています。

神代の時代(神様の世界)においては、神様が生理中の女性と性交を行ったというお話が古事記などに残っているため、古代においてはそれほど生理というのはタブー視されていなかったと思われます。

 

平安時代においては『貞観式』や『延喜式』に出産後の女性や生理中の女性が宮中に参内(さんだい)してはいけないと定められています。

 

なんなら、生理中の女性のみならず、その夫も穢れと考えられ宮中参内が禁止されました。

延喜式

つまり男性も生理休暇があったということです!すごい世の中だったのですね!

 

当時はナプキンのような生理用品もあったわけではなく月帯(けがれぬの)というあて布をしていました。

 

ですからいまよりも血が滲んでしまったりして、生理をしているというのが他の人から見てもよくわかってしまったのです。

だからこそ、その生理の人はあまり外に出さないように、そしてそれを穢れと捉え、宮中参内もはばかれました。

 

出血というのは死を連想し、血液は病気を媒介すると感覚的に知っていたのも、生理の女性が遠ざけられた理由です。

 

宮中参内がはばかられたのは、なんと平安時代から1872年(明治5年)まで続けられました。やめた理由は当時のお雇い外国人による不便だというクレームです笑

神社もNG

実は神社も月経の女性はNGとされていました。実は今でもそういう雰囲気というか、暗黙の了解が存在しているのは意外に知らない人が多いものです。



というのも、これは人々による神様の考え方です。

 

神様は多くの私達の願いを叶えてくれる存在です。

 

特に五穀豊穣をもたらしてくれる存在として信仰されていています。

 

秋に実を実らせるのは神様の力だと昔の人は信じ、もし実が実れば感謝をしていました

そして実を実らせた神様は疲れました。それを「気枯れ」といいます。これは「けがれ」と読みます。

 

気が枯れて気枯れです。実は神様が気枯れしているので、血を出す女性が神社にはいって余計神様を疲れさせていけないという信仰によるものだったのです。

 

あるいは生理の女性を気遣って、わざわざ体を使って神社に参拝して疲れさせないという理由もありました。

 

そういった人々のエネルギーのバランスや、霊力のバランスについては福崎孝雄さんの論文に書かれています↓

https://chisan.or.jp/wp-content/uploads/2019/11/user-pdfD-gendaimikkyo-8pdf-05.pdf

海外に見る血の穢れ

外国にも驚きのしきたりがありました。

 

コスタリカには「月経中の女性と同じ食器で食べると必ず死ぬ」という迷信があります

コスタリカ

イタリアやスペイン、オランダ、ドイツには月経中の女性が触った花はしおれるという言い伝えが残っています。

 

つい最近の日本にも

日本にも酒造りの現場からは遠ざけられています。

 

昔は月経小屋というのがあり、月経の女性はその小屋から出てはいけなかったり、昭和時代には妊婦の小屋がありました。

その小屋には妊婦が産前後数ヶ月こもっていなければなりませんでした。その理由としては昔の農村社会にあります。

 

農村社会ではみんなで農作物を育てないといけませんでした。そういう社会では妊婦には合法的に休ませる必要があり、いい意味もあったのですね。。。

 

 

今回は平安時代のタブーについて見てきました!

また次回もお楽しみにしてください!